袴田巌さん(88)の弁護団10人は7日、東京高等検察庁を訪れ、最高検察庁と東京高検宛てで控訴しないように求める申し入れ書と、5万人余りの署名、それに法学研究者の声明文を手渡しました。
申し入れ書では「無罪判決を覆すことは不可能で、人道的な見地からも58年間もの長期間の審理を終結させる決断をすべきだ」としています。
その後、会見を開いた弁護団によりますと、検察からは「証拠に基づいて判断する。袴田さんの年齢なども検討の対象になる」という説明があったということです。
検察とやり取りした弁護士は「対応した検事は証拠の議論の中心は、最大の争点だった“5点の衣類”に付いた血痕の赤みだという認識も示していた」と話していました。